2015年のアイドルのライブとイベントを振り返る(3)「PassCodeという衝撃」

2016年2月17日(水) 21:17 | アイドル

アイドリング!!!が10月末に全員卒業という重大発表で幕を開けた4月。この先アイドルとどう向き合っていくべきかを考える中で、対バンライブで初めて見たアイドルに衝撃を受けました。2015年4月と5月のライブやイベントを振り返ります。

アイドリング!!!FES(2015年4月5日)

長野さんの卒業ライブからわずか8日後に行われた、アイドリング!!!史上最長のライブ。豊洲PITでは3000人ほどのファンが見守る中、7時間45分で77曲を歌いました。
メンバー全員がそろう大きなライブが立て続けに行われて、チケットはブロック別で8000円と6500円という当時のアイドリング!!!史上最高額。しかもライブの2日前に、アイドリング!!!が10月31日に全員卒業し、活動が終了することが発表されたばかり。こんな状況でお客さんが集まるか心配でしたが、さすがはアイドル界でも1、2を争う年齢層の高さを誇るアイドリング!!!のファン。財力もおそらくトップクラス。豊洲PITという大きな箱がほぼ埋まりました。
豊洲PITとケータリング
この規模のライブでは、1月1日のPASSPO☆が6時間強。2月の乃木坂46は約7時間半でしたが、休憩が長かったので実質6時間ほど。今回のアイドリング!!!は、休憩時間を除いても7時間半ありました。単一のアイドルグループのライブでも史上最長といっていいと思います(PASSPO☆はほとんどの曲を9人全員で歌いきったのに対して、アイドリング!!!はユニット曲が多く、メンバーはわりと長い時間休憩できたので、単純に比べるわけにはいかないのですが)。
アイドリング!!!のすごいところは、77曲歌っても、ライブでの定番曲が網羅されないほど、たくさんの曲を持っていること。8年半という長期にわたってコンスタントに楽曲を発表してきて、メンバーもスタッフもひとつひとつの楽曲を大切にしているからこそ。

アイドリング!!!FES 2015!77曲8時間に3000人のファン熱狂!!(GirlsNews)

ライブの詳細は上記のニュースを見ていただくとして、やはりこの日の最大のイベントは、伊藤さんの卒業でした。本人が語っていたのは、本当は自身の誕生日である8月に卒業することを考えていたら「全員卒業」が急に決まり、いずれにしても10月までは続けられないから、先に卒業することにしたということ。伊藤さんが卒業を決めたのが急だったのは、5月の@JAM 2015の出演予定に伊藤さんの名前があったことからもうかがえます。
テレビ局の一方的な都合に振り回されて、本来なら後藤さんや長野さんのように卒業ライブを開くべきところがそれも叶わず、もともと決まっていたライブの途中で卒業セレモニーをすることになったのは、巡り合わせとはいえ少し残念です。
伊藤さんはどこのアイドルグループに入っても、間違いなく中心メンバーになれる魅力がありました。AKB48ではなくアイドリング!!!を選んでくれたことを感謝します。
伊藤さんの花
ライブでは珍しい光景がありました。横山さんが、確か「サラサラ☆キューティコー」だったと思いますが、歌詞を飛ばしてしまいました。曲の重要な見せ場で、今まで何十回も歌っているパートなのに。あとで知ったのですが、この日横山さんは腰を痛めていて、普通にダンスができるような状態ではなかったそうです。でも歌詞を忘れたところ以外はけがの影響を一切感じさせないパフォーマンスで、いつもの横山さんでした。

2期生の出番のときは、先週卒業したばかりの長野さんがちょっとだけステージに上がり、ファンの大歓声を受けていました。

驚いたのは、尾島さんが音やリズムをほとんど外さずに歌えていたこと。この日は初めてメンバー全員がイヤモニをつけていたのですが、その効果でしょうか。もともと尾島さんは音感やリズム感以前に、聴力が少し弱いのかもしれません。

この日は8時間近く立ちっぱなしだったわけですが、疲れを感じさせない、中身の濃いライブでした。メンバーは短い準備期間の中で、それだけのものを見せてくれました。

あとはケータリング。会場の外では、メンバーがトッピングとフレーバーを考えたカレーやポテトなどの食べ物が売られていました。ライブ中はずっと場内にいたので、ライブ後に食べられるだけ食べましたが、どれもなかなかおいしい。ここまで大がかりなアイドルのワンマンライブは、後にも先にもアイドリング!!!くらいなものです。

アイドル甲子園 in BIG CAT(2015年5月3日)

心斎橋での対バンライブ。毎年5月の連休は大阪へ遊びに行くのですが、ちょうど同じタイミングでアイドリング!!!が出るライブがあるということで、当初の予定を変更して見に行きました。
タイムスケジュールはアイドル甲子園の公式サイトでも見つからなかったので、出演者一覧としてEspeciaの公式サイトのリンクを貼っておきます。アイドル甲子園のサイトは過去のライブのアーカイブくらい残しておけばいいのに。

アイドル甲子園という対バンライブは月に数本、全国各地のライブハウスで行われていて、「甲子園」の名を冠するとおり、そんなに有名ではない駆け出しのアイドルも多数出演するのが特徴です。このときのライブは時期が時期だけに、アイドリング!!!以外にもPASSPO☆やベイビーレイズJAPANといった有名どころが出演していましたが、僕にとって半分くらいは初めて見るアイドルでした。
また、@JAMシリーズのように後日テレビで放送することもないので、もちろんカメラマンもいませんし、照明も暗めです。メジャーなアイドルだけが集まる対バンしか知らなかったぬるいアイドルファンの自分にとって、新鮮な光景でした。

アイドリング!!!の出番は後ろの方でしたが、最初からライブを見ました。午前11時の段階では、アイドリング!!!やPASSPO☆のファンの姿は数えるくらいしかありませんでした。
ライブの前半で印象に残ったグループはPiiiiiiiNでした。ここ1~2年のアイドル界は楽曲の高速化と激しさがより先鋭化してきて、グループごとの色が見えにくくなっているところもあるのですが、PiiiiiiiNは「青春ロック」というコンセプトどおり、青くさくも熱い歌詞が特徴的で、初めて見たのですが心を揺さぶられました。今年1月には赤坂BLITZでワンマンライブを開催して、順調にステップアップしているようです。

同じく、初めて見たのがStereo Osaka。ほかのグループのアイドルソングと一線を画するごりごりのEDMは新鮮でした。このグループはその後いろいろあって、今はグループ名を変えて活動しています。

プラニメを見たのは結成直後だった前年のTIF以来。ミズタマリさんの脱退が決まったあとのステージでしたが、カミヤサキさんの力強いボーカルと、ハーモニーを多用する楽曲はすごく楽しかった。こんなにいいパフォーマンスを見せてくれるのに、終わらせるなんてもったいないと思いましたが、現在は後継グループのPOPがさらにパワーアップしたライブを展開しています。

BELLRING少女ハート、PASSPO☆と激しいステージを楽しんだあとがアイドリング!!!の出番でした。この日の選抜メンバーは朝日さん、楓ちゃん、高橋さん、古橋さん、ミケーラさんという若い5人。ライブは、前の出演者のおかげで暖まりすぎていたのか、普段のアイドリング!!!ではまず見られないモッシュが起きて、朝日さんがなんともいえない表情をしていました。
残念だったのは、ほかのグループのときよりスピーカーの音量が小さめで、それ以上にメンバーのマイクの音量が小さかったこと。声量と肺活量があるメンバーが古橋さんしかいなかったので、パフォーマンスが3割減ぐらいに見えてしまいました。スタッフも対バン慣れしてなかったんでしょうけど、せっかくの大阪遠征なのにもったいないと思いました。

次に登場したのがPassCodeという、大阪を拠点に活動する4人組でした。
僕はこの日までPassCodeというグループの存在を知りませんでした。出演順がアイドリング!!!より後で、持ち時間も長い。つまり大御所扱い。どんなグループなのかと気になっていましたが、ライブが始まるとその楽曲の激しさに、ファンの激しさに、そしてメンバーのかわいさに度肝を抜かれました。
こんなすごいグループがいたことを知らなかった自分が偉そうにアイドルファンを名乗っていたことを、とても恥ずかしく思いました。
BPMがめまぐるしく変化する楽曲。デスボイスでシャウトする今田さん。切れ目のないメロディ。あまりの激しさに、途中で脱水症状になりかけて水分補給を強いられました。ライブを最初から最後までぶっ続けで見られなかったのは少し残念ですが、とにかくPassCodeに出会えたことが僕にとって大阪遠征の大きな意義でした。

横山ルリカ「七色のプリズム」リリースイベント(2015年5月16日)

ラクーア
アイドリング!!!の活動と並行して、わりとコンスタントにソロ作品を出している横山さん。同じ事務所の高橋みなみさんのソロ活動が、作品としてはシングル1枚にとどまっているのとは対照的です。
ここでも何度か書いていますが、横山さんは大学を卒業した2014年春以降、歌声に変化が生まれました。それまでは力で押しまくる歌い方だったのが、声に抑揚をつけることを意識するようになりました。もともとアイドリング!!!の中でも歌唱力には定評がありましたが、そんな状況にも決して満足することなく、ひとりの歌手としてさらにレベルアップを目指す。このストイックさも横山さんの才能です。
会場は後楽園のラクーア。横山さんは新曲のほかに松田聖子さんの「赤いスイートピー」を歌いました。その豊かな表現力はプロのボーカリストでした。

PASSPO☆「Beef or Chicken?」リリースイベント(2015年5月16日)

川崎ラゾーナ
横山さんのリリイベのあとは川崎ラゾーナ。リリイベのはしご。まるでアイドルオタクみたいです。
この数日前に、6月以降の活動休止がすでに決まっていた槙田さんに関してちょっとした事件がありました。槙田さんのTwitterのアカウントから、枕営業がどうのこうのというツイートが発信され、アイドルファンの間で騒ぎになりました。
その内容は、PASSPO☆を知ってる人が書いたとしたらあまりにもつじつまが合わないもので、運営が説明するように「アカウントが第三者に乗っ取られた」かどうかはともかく、本人ではなく別の人が書いたんだろうなという確信は自分の中でありました。もちろん本人も、ほかのメンバーもすぐさまツイートの内容は否定しました。

そういうことがあったので、次いつ会えるか分からない槙田さんの歌う姿が見たいと思い、リリイベに行きました。
歌う姿はいつものPASSPO☆でした。メンバーもファンも、槙田さんもいつもどおり。MCも自由で、楽しくて、ベテランの貫禄がありました。これが見たかった。
槙田さんは5月31日のワンマンを最後に無期限活動休止となりましたが、去年の終わりに卒業を発表しました。あの日見た槙田さんが、僕にとってはアイドルとしての最後の姿でした。

アイドリング!!!渋はちライブ(2015年5月20日)

2部のみ参加。この日の企画は「ノンストップメドレー」でした。2月にやったときにファンの評判がよかったので、ぜひ見てみようと思いました。
MCをはさまず、1時間弱歌いっぱなしで踊りっぱなし。メンバーは体力的にどうかなと少し心配でしたが、最年長の河村さんと酒井さんも疲れを見せることなく最後までやり切りました。観客も息をつく間がない、見応えのあるライブでした。
これだけのパフォーマンスができるアイドルグループを終わらせるのは惜しいと、あらためて思いました。

@JAM 2015 Day1(2015年5月30日)

前年と同じくZepp Divercityで行われた、トップクラスのアイドルが集う対バン。ここにアイドリング!!!が出ることが決まったときは、ようやく「企画もの」ではない一人前のアイドルグループとして認められたと喜んだものでした。結果として、アイドリング!!!が@JAMシリーズに出演するのは、これが最初で最後となってしまったのですが。

出演者一覧はこちらです。一般の知名度はほとんどないアイドルばかりですが、アイドルファン的には豪華なラインナップです。
@JAM 2015 Day1

乙女新党は6人になってから見るのは初めて。「新・乙女新党のうた」が聴けたのはよかった。歌詞の大半がファンのコールにかき消されるのは仕方ないとしても。リーダー高橋優里花さんの尋常ならざるかわいさにようやく気づいたのもこの日でした。

Dorothy Little Happyはすでに3人の卒業が決まっていて、5人体制でのドロシーを見るのはこれが最後でした。アイドルファンならみんな大好きな「デモサヨナラ」「恋は走り出した」では息の合ったダンスを見せてくれたのですが。やっぱりもう少し5人のドロシーが見たかった。

Party Rocketsは、菊地史夏さんがアイドルオタクだったことを初めて知りました。話し方もかわいい。気になるアイドルがひとり増えました。
もともとパティロケはメンバーの脱退が多かったグループです。ここしばらくは3人で活動していて、春先には乙女新党と合同のツアーもありましたが、7月に藤田あかりさんがいきなり脱退して2人になり、10月には新メンバーが4人加わって「Party Rockets GT」に改名するという、波瀾万丈という4文字ではとても足りないくらいの苦労をしています。藤田さんも別にパティロケでの活動が嫌になったわけでもなさそうで、ファンにとって後味の悪い形で別のグループに移籍しました。もともとパティロケはドロシーと同じ仙台の事務所だったのですが、どちらももう少しうまくやれなかったんですかね。
同じ脱退でも、2013年末にパティロケを辞めた渡邉幸愛さんはおたがい納得のうえでSUPER☆GiRLSに移籍して、今も史夏ちゃんは幸愛ちゃんを慕ってたりするんですけどね。

そのSUPER☆GiRLSは、パティロケの史夏ちゃんと同じくアイドルオタクの浅川さんがおもしろかった。曲間のトークで「ステージの裏は楽園」と言ってほかのアイドルのことを熱くキモく語るのを、メンバーとファンが「巻き」のポーズをして止めさせるという団体芸。ちょうど浅川さんがアイドリング!!!のことを話そうとしたときに止められてしまったのは、リンガーとしては残念でした。
スパガといえば、iDOL Streetの後輩にあたるわーすたのメンバーが、開演前にビラを配っていました。僕がビラを受け取ったのは廣川奈々聖さん。かわいかった。

アイドリング!!!の出番はスパガの前でした。この日のメンバーは外岡さん、河村さん、酒井さん、朝日さん、大川さん、高橋さん、石田さん、古橋さん、関谷さん、瑠果ちゃんの10人。歌唱担当に煽り担当、天然ボケ担当、すべり担当とビジュアル担当がそろった対バン仕様の布陣です。横山さんは土曜日は競馬番組があるので出られません。
誰にも負けないアイドリング!!!の武器といえばトーク力。@JAMのステージでもその実力を見せてくれました。「ほかの出演者と仲がいいエピソード」というテーマのフリートークで、「それただの仕事のつながりじゃん」と突っ込まずにいられない微妙なエピソードを次々と放り込むメンバーたち。テーマの真意に沿った微妙なネタを即座に出せる瞬発力と笑いのセンス、そのネタをさも仲良しエピソードのようにしらじらしく語る話術。やり直しの効かない生のステージで、こういうことを当たり前のようにできるアイドルはアイドリング!!!くらいなものです。

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