われなべにとじぶた

2011年12月22日(木) 23:57 | 日記

年末だからでしょうかね。今日の午後、お金をおろそうとATMで並んでいたのですが、2台しかないATMの1台を5分くらい独占している人がいまして、ずいぶん長いこと待たされてしまいました。5件以上の振り込みがある人は次の人に譲ってくださいという注意書きがあるはずなんですけどねえ。困った大人ですね。

僕の後ろに、初老の男女が並んでいました。
おたがい敬語で話していたので、それほど親しい仲ではないのでしょう。待ち時間があまりに長かったので、悪趣味と思いつつも、ついつふたりの会話に聞き入ってしまいました。

「変わった子だから一生結婚できないと思ってたんですけど、あっさり結婚しちゃって」

女性の方が、お子さんが結婚したときの話を始めたようです。

「本人は乗り気じゃなかったんですけど、相手の両親が、どうしてももらってほしいって言ったんです」
「ほんとにいいお嫁さんで。どうやってあんないい人を見つけてきたのかしら」

お子さん、女性かと思ったら男性だったんだ。

「本人がちゃんとしてないから、いい人が来てくれたんでしょうね」

この言葉を聞いて、これだ、と思いました。
もし僕がやさしさの権化みたいな人間で、仕事もできて家事もきっちりこなせる人だったら、相手がそのやさしさに甘えてしまって、「いい人」じゃなくなってしまうかもしれない。
いいかげんで、だらしなくて、あんまりやさしくない僕みたいな人間が相手なら、相手の欠点を補うために、ずっと「いい人」のままでいてくれる。
僕の相手は、「いい人」でしかありえないわけです。
この話を聞いて、「自分も変わった人でよかった。これからいいことがあるかも」と思って、ちょっとだけ勇気がわいてきました。

まあでも普通に考えれば、先ほどの女性の場合、話し相手の男性があまり親しくない人だから謙遜していただけで、実際はよくできた息子さんなのかもしれません。たぶんそうなんでしょう。「変わった子」と言ったのも、その変わっている点がむしろモテる理由になっているのかもしれないですし。
僕もどちらかといえば変わった人だと思います。それが「誰かにとって魅力的な個性」でありたいと願っているし、実際にそうだったことも過去にはあったわけですけど、最近はまるっきりそういうことはないので、やっぱりATMの列の後ろで話してた女性の息子さんとは種類が違うんだろうな、自分は悪い意味での「変わった人間」なんだろうな、と暗い気持ちになってしまいました。

あさってはクリスマスイブ。街を歩くカップルみんなが聖人なわけがなくて、それぞれに足りないところがあって、それでも、いやそれだからこそ惹かれ合うんでしょうか。
僕がそうなれないのは、足りないものが大きすぎるから。東京に来て6年が過ぎたけど、大きな穴は埋められないままでした。残念です。

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