先週の金曜日、バラーズのライブへ行った話

2011年6月10日(金) 21:57 | フォーク

1週間も前の話題で申し訳ありませんが…。

先週の金曜日、ライブへ行きました。
場所は、都営新宿線曙橋駅の近くにある「バックインタウン」。演者は、京都の女性フォークトリオ「バラーズ」の皆さんです。

ご本人から直接お誘いがありまして、昨年いらした時は仕事が忙しくて見に行けなかったのですが、今年は時間ができたので、行くことができました。
お会いするのは、2009年夏の「椛の湖フォークジャンボリー」以来です。
バラーズの皆さんは自分の母親と同じ世代なんですけど、今も月に2回以上は歌っているそうで、時にはこうして東京まではるばるやって来る、そんなバイタリティをついつい自分の母親と比べてしまいます。自分があまりにもだめな子供で、普通の家庭の10倍くらい子育てで苦労しただろうし、ほかにもいろいろつらいことがあったから、遠くへ旅行したり遊びに行ったりする気力や好奇心はもう残ってないのかな…。そう思うと、やり切れない気持ちになります。本当なら60代前半なんて、楽しいことにどんどんチャレンジできる時期なのに。

「フォークギターを弾いて歌う女性3人組」というのは、1970年当時はかなり珍しい存在だったと思います。というか、おそらく今にいたるまで、プロのミュージシャンで目立った人はいない気がします(デュオなら「メンボーズ」とか「花*花」なんかが思い浮かぶのですが)。
学生の頃に「中津川フォークジャンボリー」のライブCDに入っていた曲を聴いて「これいい!」と思ったのが、バラーズを知ったきっかけでした。それからずいぶん後になって、今も歌っていることを知り、初めてライブを見に行ったのが2008年、場所は京都のKBSホール。「やっぱりいいなぁ」と思いました。
(そのときのことを当時の日記に書いているので、ぜひご覧ください)

フォークソングという音楽は、歌い手の思いを音に乗せて聴き手に届けるもの。主役は言葉です。でももちろん、音そのものが心地よくないと聴き手の心には届きません。やさしい言葉、楽しい言葉、ときには辛辣な言葉が、軽快なギターの音やきれいなハーモニーとともに伝えられるから、聴き手は言葉に共鳴し、音楽に心を動かされるわけです。
バラーズの歌もまさにそうです。長く生きてきて、いろいろなことを乗り越えてきた人じゃなければ言えないこと。言葉のままだと重いかもしれないけど、きれいな音楽に乗せることで、自然に心の中に入ってくる感じ。

最近では、昔からの仲間が亡くなり、追悼コンサートを行う機会が増えているとのこと。「生きている人が、いない人の分まで楽しまなくちゃ、と思うようになった」ということをおっしゃっていました。このところ自分は生きることに対してあまり積極的になれなかったのですが、この言葉を聞いて、「楽しむ」ということを励みにして生きていこうと、少しだけ前向きになれました。今はあんまり幸せじゃないのに、これから楽しいことをしないで死んでたまるかよ。

ライブでは、数組のミュージシャンがゲストとして参加しました。その中のひとりが、かつてシューベルツにいたおちゆうじさん。自分にとってはシューベルツの一員というより、「1968京都フォーク・キャンプ」のCDで杉田二郎さんといっしょに歌っていた方というイメージの方が強かったりします。大昔のCDでしか知らないミュージシャンが目の前にいて、昔の歌(シューベルツの「風」も歌いました)だけでなく、新しい歌も聴かせてくれました。
フォークを「懐メロ」だと思っている人がいたら、それは間違いです。40年前のフォークブームを支えた歌い手の多くは、今もなお「現在」を歌っています。当時の歌を、今の時代にも通用するメッセージとして歌うこともあれば、生まれたばかりの言葉を歌うこともある。そりゃ中には懐古趣味一色の「フォークコンサート」もあるし、テレビの地上波でたまに放送されるのはそういうものばかりだけど、本当のフォークはそうじゃない。昔も今も、今という時代を生きる人間の思いを伝える音楽なのです。
フォークファンのひとりとして、このことをより多くの人に知ってほしいと思います。

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