TBSのストライキとネットの反応

2009年3月14日(土) 14:55 | 日記

普段あまりリアルタイムでテレビを見ることがないので、このこともネットのニュースで知ったわけですが。
テレビ局のストライキで、アナウンサーが出なくなるのは珍しいですよね。

それで、この件に対する「Yahoo!ニュース」での反応を見てみると、予想通りというか、あきれる内容ばかりでした。
もっとも、このコメント欄は2ちゃんねる以上に非人道的なコメントが書かれることが多いことで知られており、そんなところをのぞきに行くのは、自分から肥だめに突っ込んでいくようなものですが。
その中から目立ったコメントをひとつ紹介します。

世間一般よりはるかに高い給料でそういうことをするのは常識外。
テレビのキー局だからといって今はケーブルやビデオなどもあるし
この不景気でCM収入も減っているのに何考えていると思う。
縁故採用が多いのが原因ではないのか?
下請け会社に安い金額で番組を作らせているくせに
苦労知らずのお坊ちゃまやお譲ちゃんが多すぎる。

へー、あなたは普段よっぽど苦労なさっているんですねー。お察しします(棒読み)。

これと同じ人の、別のニュースに対するコメントがこれ。

あんな人権もなく知的財産も人の国も侵略する国とアメリカが本気でつきあうとはおもえないが、
半島の国と中国はアジアの恥だ。適当にあしらっとけ。

中国人と韓国人に、何かひどい目にあったことがあるのでしょうか。まさか、ネットの情報だけを鵜呑みにして、見ず知らずの人々を嫌ったり差別したりしてないですよねぇ。まさかね。ははは。
この人のほかにも、TBSを非難していた人が、別のニュースで人種差別的なことを書いていた例が目立ちました。

ちなみに、別の人が書いた常識的なコメントに対しては…。

争議権は労働者に保証されている当然の権利。頑張れ!

「私はそう思わない」の評価が、「私はそう思う」の2倍でした。
このコメントを評価している人の3分の2が会社の経営者なんでしょうか。んなこたーない。

「この話題に関するブログ」をざっと見てみても、TBSを非難する言葉が並んでいました。数あるブログサービスの中でも、Yahoo!ブログのユーザーは全体的に偏った(端的に言えば「思いやりのない」)人が多いように思います。もちろん全員がそうではなく、あくまで割合の問題ですが、サービスがニュース欄と連動しているのがその理由でしょうか。

次にmixiの日記を見てみました。TBSを叩く人は、Yahoo!ブログほど多くありませんでしたが、それでも「少数派」といえるほど少なくもありませんでした。
2点抜粋します。

そしてストのために現場を放棄するプロ意識の無さ。
本当にどこまで浮世離れしているんだろう?

ストライキしなきゃ意見も伝えられんのか?
上が話を聞かなくても本来ある仕事をホッポリだして穴をあけるとはプロのカザカミにも置けない。
雇用側は即刻クビにして業界で仕事できないようにしちまえ

プロ意識があるから、賃金や待遇に不満が出てくるんじゃないのかな?
労働が生み出した価値に見合わない低賃金で働くことこそ、プロ意識の欠如であり、労働に対する冒涜でしょう。
「雇用側は即刻クビにして業界で仕事できないようにしちまえ」なんて、何か個人的な恨みが透けて見えるようなコメントですね。会社の経営者で、ストを起こされたことがあるとか。でもそれって、ストを起こされるような待遇とか、まともに給与を支払えないほど利益の出ないビジネスモデルの欠陥を放置していた経営者が悪いんじゃないの?

一方、当該ニュースに対する「はてなブックマーク」を見てみると、見当違いな非難はほとんど見られませんでした。同じネットでも、コミュニティによってかなりの温度差があります。

ストライキなどの労働争議は、労働とその対価の不均衡を是正するための正当な手段であって、そこではもともとの給与水準は関係ありません。「年収200万円の人が300万円分の仕事をしている」「年収1000万円の人が1500万円分の仕事をしている」という両方のケースで給与アップを目的としたストが行われたとして、前者が「良いスト」で後者が「悪いスト」などというのは、恣意的判断以外のなにものでもありません。
そもそも、TBSと何の利害関係もない人たちが、なぜ怒る必要があるのでしょうか。彼らの言葉からは、妬み以外の感情を読み取ることができません。
そして、その妬みがこじれると「雇用者側について労働者を叩く」という行動に出るのでしょう。少し前に派遣村の人々を叩いていた人たちの心理も、これと似ていると思います。上のYahoo!のコメントで、TBSだけでなく中国や韓国を叩いている人なんかは、「常に誰かを叩いたり差別したりしないと精神がもたない」という、かなり危険な領域に入ってしまっているように見えます。この前に書いた、筑紫哲也さんが亡くなったときの反応もそうですね。

以上はネットで見かけた極端な例なので、一般の人々がここまで思っているわけではありません。
でも、日本社会はストライキに対してあまりにも不寛容です。
たとえば、ストで電車が止まったとき、どこに怒りが向けられるでしょうか。おそらく多くの人が、「ストを起こした労働組合」を叩くでしょう。本来なら真っ先に「ストの原因を作った会社」を非難するべきだと思うのですが。
ストライキそのものを否定することは、労働者にとって自分で自分の首を絞めることと同義なのですが、ストなんて身近な場所で頻繁に起きるものではないし、そこまでなかなか考えがおよばないんですよね。
例外といえるのは2004年にプロ野球選手会が起こしたストですが、あれだって中身は「選手会がNPBに対して権利を要求する」という労働争議そのものであって、「近鉄バファローズの消滅を阻止」「やむを得ない場合は新球団の創設を」という表面的な要求が、たまたまファンの意志と重なっていたから支持されただけのこと。もしストの要求が「給料のベースアップ」「年金制度の創設」とかだったら、どんな反応だったでしょうか。

労働者の権利が軽視されすぎているのがこの日本社会です。何より労働者自身が、権利を主張したり運動したりする労働者を非難する、たがいに足を引っ張り合う現状ですから絶望的です。
この間の派遣村問題だって、そのベースにあったのは伝統的な「労働者軽視」であり、その風潮を作っていたのは決して経営者だけではありませんでした。
僕も過去に、非人道的な労働環境を強いてきた会社に対して労働争議どころか、組合を作ることもできずに逃げてしまった過去があるので、偉そうなことは言えませんが、僕たち労働者はもっと自分の労働力を高く売ろうと常に考えるべきだと思うし、過剰な搾取や不正を行う経営者は厳しく非難すべきだと思います。公務員であろうが、高給取りのマスコミであろうが関係ありません。不正は不正ですから。

コメント

>おそらく多くの人が、「ストを起こした労働組合」を叩くでしょう。
>本来なら真っ先に「ストの原因を作った会社」を非難するべきだと思うのですが。

私もそう思います。まったくもって同感です。
この国の人は、あまり考えず、非難の矛先を誤りやすいと思います。
操りやすいと言えば操りやすい、極端な感情だけで動く人種なのかもしれません。残念ながら私も同じ日本人なのですが(笑)

ネットの世界は特にひどいですね。
「自分から肥だめに突っ込んでいくようなもの」まさにの言葉に感動しましたよ!!!(笑)

働くことは「労働力と金銭の等価交換」であって、労働力と金銭が等価ということは、労働者と使用者も等価なんですよね。原理的には。
つまり、社長が偉くて社員が偉くないとか、あるいはクライアントが偉くて受注業者が偉くないという上下関係は、本来ならばありえないと思うわけです。単に「役割が違う」というだけのことですから。
でも今の日本は、労働者側が「等価交換」を放棄しているような場面が多々見られるわけで、そこがもどかしいと思います。
「働いただけの十分な賃金をもらえない」というのは、「300円出したのにビッグマックではなくて単なるハンバーガーが出てきた」のと同じことです。でも、日本人はマクドナルドの店員さんには文句を言っても、経営者には言わないんですよね…。

ちなみに自分も普段はわざわざ「肥だめ」に突っ込むようなことはしないのですが、その一方で「自ら汚れたがる人たちの心理」に興味があって、こういう象徴的な事件が起きたときにネットの様子をのぞいたりします。
ひとつの要因として、「どんなことに対しても言い訳ができる環境をつくるため、あえて自分で最も低い位置に落ちる」という心理があるように思います。また、そうでもしないと精神が保てないという現実があるんでしょうね。
でも、そうやって自分が気持ちよくなるために周りに悪臭をまき散らしていることは、非難されて当然だと思います。

お世話様です。
名前、もろ実名出してたので変えます。
(メルアドは変わってません)

>クライアントが偉くて受注業者が偉くないという上下関係は、
>本来ならばありえないと思うわけです。

フォーキーさんは実にいい事をおっしゃる!!!!
感動しました。いつも一回り下のクライアントに、
人格否定までされていますから(TT)反論しようものなら
「嫌なら、他に発注しますから結構です!」
こっちも、良い物を作ろうと助言してるのに・・・です。
もともと、そこの会社は社員教育はまるでしない会社なので
マナーは最悪です。怒れば受話器をたたき置いたり。
感情だけで事を進めたり、放棄したり。
自分の仕事が終わっていないにもかかわらず、定時でさっさと帰社してしまったり。
(それで入稿が遅れて、私の責任になります。なぜ??)
いけね、愚痴になっちゃった。すみませんm(TT)m

「自分から肥だめに突っ込んでいくようなもの」
この言葉、非常に的を得てるので
使わせていただきたいです。

もう、本当に「肥溜め」にはへきへきしているので
できるだけ、飛び込みたくないのですが(笑)
肥えに浸かりわめいてる人たちは
何か、実生活で満たされない部分(不平不満)が多いのでしょう。
その怒りの矛先を匿名をいいことに、肥えをぶん撒いているのでしょう。
有る意味、小心者哀れです。

おっと、長くなりましてすみません。。。
応援しています。

P.S.この前、株からすべて撤退したのですが、-330万の損失でした(TT)
もう、あきまへん(笑)為替でも-15万の損でした。
笑うしかありません(爆)

同じお金を払うなら、お金を払った相手に対してなるべくいい仕事をしてもらおうと考えるのが「いい発注者」だと思います。
そして、いい仕事をしてもらうために最も大切なのは「思いやり」や「気配り」だと考えています。
極端な話、クライアントが「マナーを改善する」「感情で動くことをやめる」だけでも、仕事を受ける側の気分は変わりますからね。当然そうした変化は、受注する側の仕事の精度やクオリティにも表れてきます。

相手に対する気配りは、お金を一円もかけずに仕事の質と効率をアップさせる有効な手段ですから、これを使わない手はないと思います。一方で、「金を払ったんだから、こっちが何を言おうが文句を言わずやるのが当然」という考え方のクライアントは、自分たちが気づかないところでいろいろなビジネスチャンスを逃しているんでしょうね。

聞く耳を持たない高圧的なクライアントも、ネットで何か言っている人たちも、みんな不満がたまっているんでしょうね。でも、それをそのまま他人にぶつけたら、不満がさらに大きくなって自分に返ってくるだけ。その姿は見ていて本当に痛々しいです。

ところで、過去のハンドルネームも変更した方がいいですか?

お疲れ様です。
なんか、かなりお疲れの様子で・・・
いつかはいいことありますよ!!!
借金4000万もある、私が平気で生きているのですから(笑)

>相手に対する気配りは、
>お金を一円もかけずに仕事の質と効率をアップさせる有効な手段ですから

まさにそう思います!!
私のお客さんの編集さんに、このことを良く理解している方がいて
本当に、作家さんやデザイナーと、とても良い作品を仕上げています。
(社内でも有能な方で、その人の担当作品(マンガ)は常にアニメ化されています)

やっぱり、フォーキーさんは解ってる方だなぁ!

あと、ハンドルネームはそのままでいいです。
お手数だし、過去は過去ということで(笑)

えらそうなことを言っているわりには、行動が伴っていないところが悩みなのです。
どうしたら理想と現実とのギャップを埋められるのか。こればかりは、やはり経験を重ねていくしかないんでしょうね。

それにしても「4000万」だなんて…。あまりの金額の大きさに、気のきいたコメントが浮かばなくてごめんなさい(笑)。

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