インベストメント・エディター

2007年8月17日(金) 02:38 | 日記

陸上選手の為末大さんは「インベストメント・ハードラー」という本を出しています。すると僕は編集者だから「インベストメント・エディター」か。何にも偉くないですね。株式投資をしてる編集者なんて数え切れないほどいますから。為末さんを話の枕にする時点で失礼です。
そんなわけで、別にお金に余裕があるわけでもないのですが、投資を始めてみました。
投資といっても株ではなく、「ETF」という投資信託の一種です。

投資信託とは、簡単に言えば「複数の株などをパッケージした商品」です。1種類の株に投資すれば、その株が下がったら損してしまいますが、複数の株がひとつになった投資信託なら、そのうちのひとつが下がったとしても、他の株が損失をカバーしてくれるというわけです。一般的に、個別の株より投資信託の方が値動きは安定しています。
しかし、投資信託は「誰かが株をセレクトする」というプロセスがあり、その手間の分、手数料が発生します。いくら年利3%程度で運用できたとしても、手数料が2.5%かかれば、利益はわずか0.5%。これなら元本が保証されている定期預金の方がましともいえます。もちろん投資信託が年10%くらい値上がりすれば問題ないのですが、そんな保証はどこにもないどころか、10%値下がりすることも十分あり得ます。

僕が買ったETFは、同じ投資信託でも「株価指数などへの連動を目指す」という特性を持った商品です。
たとえば日経平均株価。別名を「日経225」というように、東証に上場されている225銘柄の株価の平均によって算出される数値です(実際はもう少し複雑な計算になりますが)。日経平均株価に連動するETFでは、「誰かが株をセレクトする」のではなく、日経平均株価を構成する225銘柄の株を、指数を算出する時と同じ比率で機械的に購入します。銘柄を選択する際において、人間の手による恣意的な操作は発生しないため、通常の投資信託で発生するような手数料がきわめて少ないのがETFの特徴です。
要は、日経平均株価が上がればETFも値上がりする。売る方も買う方も、難しいことは考えなくていいわけです。だから手数料が安い。簡単に言えばそういう商品です。
実際に僕が買ったのは日経平均に連動するものではなく、「東証銀行業株価指数連動型上場投資信託」(証券コード1615)という、銀行の株価指数に連動するETFです。

今、アメリカではサブプライム問題で株価が続落しています。その影響で日経平均株価も下がり、円高ドル安になっています。「サブプライム」について説明すると長くなるので割愛しますが、とにかくアメリカの株価が下がり、世界中の株価が下がっているわけです。
日本の銀行は特に敏感に反応したようで、先ほどのETFも6月には420円を超えていたのが、8月15日の段階では331円まで下落。2か月で約2割の下落です。
裏を返せば、もし今買って、何か月か後に元の水準に戻れば、25%近い上昇となるわけです。まさに今が買い時ではないかと考えました。
そして16日の朝。1615の値段はさらに下がり、315円に。これはもう買うしかない。
先だって、「イー・トレード証券」というネット証券に口座を作り、50万円を振り込んでおきました。今の僕はお金に余裕がないので、現物で用意できるのはこの程度です。しかも、もともとは別の商品を買うために用意したお金なので、あまり多くのお金を1615に突っ込むわけにはいきません。だいいち、これまで投資なんてしたことがない僕が、いきなり数十万円をひとつのETFに突っ込むような度胸はありません。
とりあえず、今回は最低単位の100口を購入しました。買値315円、100口で約定。手数料の200円を加えて、31700円でした。

さて、たいした金額ではないとはいえ、いったん購入すると価格が気になってたまりません。今日の午後は会社にいたのですが、仕事をしながらちらちらと株価をチェックしていました。
後場(12時30分~15時)の始めには309円まで下がって、この時点で800円の含み損だったわけですが、13時以降は値がどんどん上がり、終値は328円と、前日の水準に近づきました。現時点ではプラス1100円。さっそく儲けが出た形です。
別にすぐ売るつもりは全くないし、たかが1000円そこそこの話ですが、実際に値段が上がって数字が増えるのを見るのはうれしいですね。個人のデイトレーダーが増えるのも分かる気がします。

ただ、気になるのは、ものすごい勢いで円高が進んでいることです。1ドル=116円を割って驚いていましたが、今では112円台です。サブプライムの損失補填のため、アメリカの機関投資家が円建て資産をどんどん売り続ければ、日経平均も1615の価格もさらに下がり続けることになります。そうすると、明日の朝の1615の始値が300円を割り込んでしまう可能性もゼロではないわけで。さてどうなることやら。

とはいえ、今の円高は僕にとって歓迎材料だったり。
そもそもネット証券に口座を作ったのは、ドル建てのETFを買うためです。それには円をドルに換金する必要があるため、円高のピークでドルに換金するのがベストなわけです。でも、ドル用の口座はまだ開設していないため、すぐにドル転できないんですよね。
今週初めには1ドル=118円前後で推移していて、116円台になって「早くドルに替えなきゃ」と思っていたら、いきなり112円台ですからね。まさに今がチャンスだと思うのですが、海外口座ができるのはおそらく来週の月曜。そのころには市場がすっかり落ち着いて、また1ドル=118円に戻っていたら目も当てられません。

金融に関する雑誌や広告の文章を執筆する仕事をしているので、やはり自分で投資して、経済の動きを知ることが必要だろうと思い、とりあえず試しに「銀行業株価指数」に連動するETFを買ってみました。
スタンスとしては「3年以上保有して、いくらか上がってたらいいな」というのんびりしたものなので、これから一時的に値を下げてもそんなに何とも思わないんですけどね。でも、明日もし1615が300円を切ってたら、「買うタイミングを間違えた!」と後悔することになりそうですが。

僕の周りでも投資信託を買ってる人や、外貨預金を始めた人、あるいは株を持ってる人が何人もいます。やはり30歳くらいになると、みんないろいろ考え始めるようで。
皆さんも、もし100万円も預金があれば、そのうち50万円でもいいので投資をしてみるのもいいと思います。5年もしたら、その50万が80万くらいに化けるかもしれないので。

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