無戸籍問題、本当の問題点はどこなのか

2007年6月21日(木) 02:49 | 日記

みんな例外なく誰かの子であり、いつかは誰かの親になる人がほとんどでしょうから、こういった話題について考えることは決して無駄ではないと思います。
以下、ヤフーのニュースより引用。元ネタは毎日新聞です。

滋賀・無戸籍女子高生:実父の姓で旅券発給認められず 海外修学旅行を断念
母親が前夫の家庭内暴力から避難している期間に出産したことなどで戸籍がない滋賀県の高校2年の少女(16)が、出生以来使っている実父の姓での旅券発給を認められず、今月ある海外への修学旅行への参加を断念した。

少女が求めるような形でのパスポートの発給は、今の法律を考えれば現実的にはきわめて難しいでしょう。個人的には、この件に対応した外務大臣は特に責められるべきではないと思います。
むしろ問題は、「少女が戸籍を取る場合は、母親の前夫の姓でなくてはならないのか」ということです。
このあたりがよく分からないのですが、実父あるいは母親の姓で戸籍に入ることはできないものなのでしょうか。調べてみたら、少女が養子になることで解決する問題のような気がするのですが。
この母親が非難されているのは、養子縁組の制度を使って、名実ともに父母の子として娘を戸籍に入れることをしなかったからなのでしょうか。ちょっとよく分かりません。

ただ腹が立つのは、「離婚前に子供を作った母親が悪い」ということを平気で言う人がいることです。
この先は、報道どおり「母親が前夫の家庭内暴力から避難しており、すぐに離婚できなかった」ということを前提として書きます。
実際にDVを受けた人でないと気持ちを推し量ることはできないと思いますが、こういう場合における女性の立場は、本当につらいものだと思います。
一日も早く離婚したいのに、話し合いすらできない状態では、離婚すらさせてもらえずにただ逃げることしかできない。最終的には調停などの法的手段を経て、ようやく離婚が成立する。そこまでにかかる時間は膨大です。
その間に、誰かを好きになることもあるでしょう。好きな人との間に子供ができることもあるでしょう。本来ならばとっくに結婚していなければおかしいような関係でも、前夫が人間として破綻していたばかりに離婚すらできず、ややこしいことになる。
こうした特別な事情がある女性に対して「順番がおかしい」「離婚してないのに他の男と子供を作るな」なんて僕は思いませんし、こうした意見には賛同できません。
ただし、そういう腐った男をつかまえてしまった母親のセンスのなさは指摘できるかもしれません。でも、誰もが豊富な恋愛経験があって、性根の腐った男を避けられるスキルを身につけてから結婚相手を決めるわけではありません。そもそもそういった機会に恵まれない人も少なからずいるわけで、だったらなおさら「この人ならいいかも」と結婚を決意し、でもそれは大はずれだった、ということもあり得るわけです。結婚に失敗している人は、僕の周りにも何人かいます。この点についても、母親を責め立てる気にはとてもなれません。

それより何より、DVの存在そのものが許せないというのが最も大きいんですけどね。少女が悩んだのもまさにその点だったわけだし。どんな事情があろうと、罪のない女性に暴力をふるうような男は許されるべきではないと思います。少なくとも僕は、そういう人間に対して生きる価値を認めません。人を傷つける代わりに、自分自身を命が尽きるまで傷つければいいと思います。

話が飛びますけど、少子化だとか出生率がどうとか騒いでいるわりには、こんな時代に子供を産んで育てようという人に対して世の中は冷たかったりしますよね。ちょっと前の辻希美さんの件とか。確かに急なことでハロプロの人たちには迷惑をかけただろうけど、それって僕らには関係のないこと。辻さんが関係者に謝ればいいことで、どうして関係ない人たちが彼女を非難しなければいけないんだろう。それより、少子化をなんとかしたいと思っているのなら、この時代に子供をがんばって育てようという若者の象徴として、もっと辻さんの結婚と出産を歓迎したらどうなんだ、と思います。
今回の件だって、少女の戸籍のことより、母親が「離婚前に子供を作った」ことが一部で責められているわけで。何が大切で、何が大切でないか、世間の感覚がずれているとしか思えません。
大げさに言うならば、あの一件とこの一件で大人たちの汚いダブルスタンダードを見た気がしました。

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