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2006年12月21日(木) 01:00 | 日記

東浩紀さんのブログを読んでいたら、気になる記述があったので、皆さんにもご紹介します。

「オリコン」が烏賀陽個人を被告に5000万円の損害賠償訴訟(烏賀陽弘道氏のサイト)

オリコンが自分たちに都合の悪い記事を書いたジャーナリストを潰すべく高額訴訟を起こす(津田大介氏のサイト)

簡単に説明すると、こんな成り行きです。

・雑誌「サイゾー」の06年4月号で、オリコンに関する記事が掲載された
・記事の中で、烏賀陽氏のコメントがカギカッコ付きで載った
・この記事に対して、オリコンが「事実無根、名誉を傷つけられた」として損害賠償訴訟を起こす(4月号の記事を、なぜ今頃になって?)
・訴訟を起こした先は、記事を掲載し、記事に対する権利や責任を有するサイゾー編集部ではなく、コメントを発しただけの烏賀陽氏
・しかも請求額が5000万円! 一個人に対する訴訟とは思えない金額

訴訟の内容について、どちらにどれだけの非があるかは、記事を読んだ方がそれぞれ判断すること。僕がここで「オリコンってバッカだねぇー」などと言っても仕方がありません。あるいはそれ以前に「オリコンのあり方」、ひいては「商業メディアのあり方」などというところまで話を持って行って、「オリコンのやり方は汚い、間違っている」などと言うつもりはありません。オリコンのランキングなんて消費者が最初から色眼鏡で見るべきものであって、それこそレコ大や日本アカデミー賞のような、大人の事情が複雑に、時に笑っちゃうほど単純に絡み合う予定調和の世界だということを前提にすべきです、なんてことも言うつもりはありません。
メディアなんて、それ自体を商売にしている以上、何かのバイアスがかかっていてしかるべき。客観性の高い報道によって一定以上の信頼性を得ることでメディアとしての商品価値を担保しつつ、儲けるところではちゃんと儲けている。TBSにおける亀田家やそのバックにいるおっきな組織が、オリコンにとってはジャニーズだったというわけで。なんてことも言うつもりはありません、ってしつこいですか。
まあでも、そんなことはそれぞれが判断する話です。別にオリコンのビジネスモデルなんてこの際どうでもいいわけです。

問題は、「個人のコメントに対して、企業が個人に超高額の訴訟を起こした」という一点です。
この事実が意味するのは、極端な話、僕がこの日記でどこかの企業を批判すると、企業から訴えられる可能性がゼロではないということです。
もし、この裁判結果がオリコンにとって何らかのメリットを生むならば、同様の訴訟はものすごい勢いで増えることになると思われます。

「企業に名誉を傷つけられた個人が裁判に訴える」のなら分かりますが、その逆ってのはいかがなものでしょう。しかも出版社ではなく、個人を訴えるというのが陰険です。その記事なりコメントなりがよっぽど悪意のある誹謗中傷ならともかく、記事を読む限りでは全くそんなことはないと思いましたし。
もしかすると、津田氏が指摘しているように、「ジャニーズ事務所が自らの手を汚さずに、自分たちを攻撃した人間に対して制裁を加える」ために、オリコンはただジャニーズに利用されているだけなのかもしれません。
かつて、ホモセクハラ裁判で負けたこともほとんど報じられなかったジャニーズ事務所。これくらいのことをしても驚けないだけの背景はあります。
まあ何が真実なのかは分からないし、半分どうでもいいんですが、こういった訴訟がまかり通るような、個人にとって唇の寒い世の中になったら本当に嫌だなぁ、と思うわけです。

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