アイドリング!!!の日本武道館でのライブを振り返る

2015年11月30日(月) 23:23 | アイドル

アイドリング!!!の活動が終了して1か月経ちますが僕は元気です。今もゆるいアイドルKSDDとして生きています。
もう2か月近くも前になってしまいましたが、10月5日に日本武道館で行われたアイドリング!!!の15thライブについて振り返りたいと思います。

席が9割以上埋まってよかった

これまでアイドリング!!!のナンバリングライブは休日に開催していましたが、今回は平日の月曜日。いくら最後のナンバリングライブとはいえ、これまでの最大のキャパがNHKホールの4000人で、それすらソールドアウトとはなりませんでした。しかも武道館のチケット代はアリーナ席が9000円、スタンド席でも7500円と、これまでのナンバリングライブの倍近い値段。コアなファンにとっては「いつもは1部と2部のチケットを両方買ってたけど、今回は夜公演だけだからむしろ出費は少ない」ということになりますが、普段はライブを見ないライトなファンにとっては尋常じゃない価格です。正直、1階席と2階席は空席だらけになるのではと心配でした。
僕はアリーナ席の右端の前の方に座っていましたが、アリーナ席の各ブロックの間に大きなスペースがありました。トロッコを使ってメンバーがアリーナ席の間を移動する演出のためですが、これも「アイドリング!!!のライブに1万人集まることはありえない」と確信していたからこそできた演出です。
それでも席を埋めるのは難しいんだろうなぁと思いながら1階席と2階席の様子を見ていましたが、ライブが始まる頃には、見える範囲では席は9割方埋まっていました。最後のライブ、しかも武道館ということで「卒業するまでに一度は見ておきたい」と重い腰を上げたライトなファンが多かったのでしょうか。
主催者の発表では、集まったお客さんは6500人。もちろんアイドリング!!!のライブでは過去最大の動員となりました。長年のファンとして、これだけの観客が集まったことがいちばんうれしかった。

「卒業ライブ」ではなく「15thライブ」なのがよかった

アイドリング!!!の全員卒業は10月31日。このライブで活動を終えるわけではありません。だからこそ、「祭り」のテーマにふさわしく最後まで楽しい気持ちのままライブを終えることができた。メンバーもファンも当然「終わり」を意識していましたが、卒業の儀式をラストライブと別に設けることで、ライブを純粋に楽しむことができました。ライブの最後がバカリズム升野さんによるメンバーへの鼻フックなんて、「最後の最後に武道館のステージにたどり着いた9年めのアイドル」がやることじゃない。だからこそ、あえてそれをやってみせる。これが見たくて僕らはずっとアイドリング!!!を追いかけてきた。
ライブは、ナンバリングでは2012年の12thライブ以来となる生バンドが入りました。楽曲は「祭り」のテーマどおり、アッパー系の曲で固めたセットリスト。見たいものがすべて詰まった、最後にふさわしい楽しいライブでした。あと朝日さんの妹の36号るなちゃんが気合いの入ったメイクですごくかわいかった。

卒業メンバーに頼らなかったのがよかった

武道館を埋めねばということで、卒業したメンバーをゲストに呼ぶことも検討したと思います。ほかのグループでも、ドーム球場でのライブの目玉として卒業した元人気メンバーを呼んだ事例があります。実際に、たとえば武道館のステージに1期生9人がそろって「だいじなもの」を歌うと告知したら、あと500人は観客が増えたかもしれません。
でも、アイドリング!!!のスタッフはそれをせず、現メンバーの19人(と7期生3人)だけでライブをやり切りました。
この判断は正しかったと思います。
思えばアイドリング!!!は、あまり「過去を振り返る」ということをしてこなかったグループでした。この方針はおそらく、過去の歴史を知る人も知らない人も楽しめる、古参と新参の差がつかないための配慮だと思います。過去のアーカイブに頼らず、「今のアイドリング!!!を見てほしい」という姿勢の積み重ねがグループを育て、ファンを楽しませてきたと思います。
卒業メンバーは1階席の正面で見ていました。加藤さん、遠藤さん、フォンチーさん、長野さん、菊地さん、伊藤さん、後藤さん。別の場所で野元さんも見ていたそうです。
花

たくさんのアイドルが集まった客席

おそらく有史以来最も多くのアイドルが見に来たアイドルのライブでした。
週末はどのアイドルもイベントやライブなどの予定を入れるので、週明けの月曜はこれといった予定がないアイドルがほとんど。そこでアイドリング!!!のスタッフは、どうせ武道館は埋まらないから関係者席を多少増やしてもいいやってことで、東京で活動するアイドルをいっせいに招待したようです。
かくして、武道館の客席でTIF(東京アイドルフェスティバル)が開けるんじゃないかというくらい、たくさんのアイドルが集まりました。盟友のバニラビーンズや風男塾やチャオベラ。レーベルメイトでもあるベイビーレイズやさんみゅ~。NEOと共演したどるえれ。そのほかではスパガ、女子流、9nine、さくら学院、妄キャリ、らぶどるほかアークジュエル軍団もいたし、メンバーと個人的なつながりがあるAKBやフェアリーズのメンバーも来ていました。さらには開演前と開演後に会場の外でチラシやCDを配っていたChu-Z、メチャハイ、つばさFlyなど。Chu-Zは「元アイドリング!!!10号麻衣愛がいるグループ」と、大人の事情で加入直後に変な辞め方をした元メンバーの名前を出してグループを宣伝していました。

集まったアイドルの多くはアイドリング!!!とは面識がなく、今回のライブにもあまり興味がなかったと思います。アイドリング!!!のスタッフはTIFのスタッフも兼ねているので、中堅以下のアイドルの運営にとっては、今後のことを考えたら断りにくいというのが正直な気持ちかもしれません。アイドル自身も「スタッフが言うから仕方なく来た」というのが本音だと思います。それでも、同業者として今回のライブを見て、何か感じるところはあったはず。最後のライブでたくさんのアイドルの心に爪跡を残せたことは、アイドリング!!!にとっては大きな意味がありました。
アイドリング!!!と何らかのつながりがあったメンバーは、ブログなどで熱い思いを打ち明けています。ベイビーレイズJAPANの林愛夏さんとか、愛乙女★DOLLの愛迫みゆさんとか。ファンだけでなく、ほかのアイドルにも支えられてきました。

アイドルが日本武道館でライブをやる意味

もともとアイドリング!!!はテレビ番組の企画から始まったアイドルです。歌唱力やダンスパフォーマンスを重視して選んだメンバーではありません。曲の振り付けも、ダンスが苦手なメンバーに合わせて比較的簡単なものになっています。
だから当初は、歌やライブを中心に活動しようという方針ではありませんでした。それがいつの間にかアイドルブームが巻き起こり、スタッフはそれに乗っかってTIFというイベントを企画してブームをさらに盛り上げて、アイドリング!!!も積極的にブームの波に飛び込んでいきました。
アイドルブームに乗って、日本武道館という大きな会場でワンマンライブを行うアイドルが増えてきました。アイドリング!!!のあとにデビューしたグループが、次々と武道館でライブを成功させてきました。アイドリング!!!のメンバーも、日本武道館でのライブを目標として公言するようになりました。定期ライブの本数を増やし、対バンにも積極的に出るようになりました。次第に他のファンからも楽曲が評価されるようになりました。

4月に生放送で全員卒業が発表されたとき、最後のライブが日本武道館に決まったことが発表されて、メンバーの願いがかなったことが本当にうれしかった。アイドリング!!!を武道館で見られるという喜びより、メンバーが夢見ていたステージにようやく立てることが。
アイドリング!!!にとって、武道館でライブをやることがどんな意味を持つのか。歌ってるときのみんなの表情がその答えです。
好きになったアイドルがアイドリング!!!でよかったと、これまででいちばん強く感じた一日でした。
15thライブ記念品

ライブの詳細やセットリストはこちらの記事にあります。

アイドリング!!!ラストライブ終幕、最後の“祭り”を笑顔で終える(ナタリー)
アイドリング!!!、涙と笑顔の初武道館「最後まで突っ走る」(オリコン)

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